Garbage Collection


2004-05-12

§ [clip] Daily Clipping

Computer chip noise may betray code (New Scientist)

CPUが発するノイズから、暗号化されたキーを破るために有用な情報を取り出すことができるというお話。


ノイズの周波数の違いから、CPUが異なる暗号キーを処理していることを判別できただけでなく、その文字列の長さが特定できたらしい。もちろんこれだけでは暗号を破ることは出来ないけれど、文字列の長さが分かるだけでも大きなヒントになる。ほかにも、CPUが使用している電力を計測することでも分かるとか。

上の記事に「素晴らしい研究だ」なんていうコメントを寄せているクーン博士は、2002年に壁などを照らすモニターの反射光から、そこに映っているものを再現することに成功しているらしい。


むかし、モニターから出ている電磁波を拾うことで、となりの部屋から画面に映し出されているものが再現できるというまことしやかな話を思い出す。どう考えても、かなり無理がある都市伝説だと思うけど、こういう話を聞くとあながち嘘じゃないかもという気がするねえ。


追記:

あ、都市伝説じゃないや。ちゃんと出来るみたい。このクーン博士がまさしくその研究をやってますね。

TAMPER Laboratoryからリンクされている同氏の論文を参照。PDFなので直リンクはしません。

Markus G. Kuhn: "Compromising emanations: eavesdropping risks of computer displays"

論文読まなくても、中の図版を見るだけでやってることはだいたい分かります。結構再現性が高いなあ。


さらに追記:

「まことしやかな話」の方をたどると、「テンペスト」のお話が出てきますね。米国家安全保障局(NSA)が発表した書類の中に、そういう技術が存在することを示唆するものがあったというお話です。そういえば、そんな話があったねえ。

Hotwired Japan

Web現代 デジタル特捜隊

清水建設でも研究しているみたいですね(Nikkei Net)

あー、常識?


あとは、こんな話も。

LEDランプの点滅で転送データをハッキング? (Hotwired Japan)

お、ここにもクーンさんが出てくる(上のhotwiredの記事にも登場)。