2007-10-31
§ *STS-120 Discovery Mission Timeline : Flight Day 9
ミッション9日目の今日は...と始めたいところですが、スケジュールに大幅な変更が入っているため、はっきりした予定が分かりません。本来なら広報イベントと、次の船外活動の準備、という感じだったんですが... 分かり次第、下記に追記します。
さて、一難去らないうちに、また一難。こんどは太陽電池パネルの展開で不具合が生じたようです。昨日の船外活動で所定の位置に設置された後、展開作業が行われましたが、途中で引っかかりパネルの一部が破損した、とのこと。あちゃー。なんだか画像を見ると、太陽電池パネルの一部が引きつれて、破れてしまっているように見えますね。
前々回のフライトでも、パネルが引っかかって開かなくなったことがありましたが、あの時は宇宙飛行士が手で引っかかりを直すことで解消しました。ただ、今回はロボットアームが届かないため不具合の箇所に宇宙飛行士が到達できないようです(無重量では何らかの体を固定する手段がないと作業ができません)。
どうやら、給電線は切れておらず、電力低下は3%程度との事なので、当面は問題ありませんが、このままほったらかしにして、電線が切れたりすると深刻な電力不足になりかねません。エンジニアチームは対処の方法などを検討しているとのこと。
もう一つの不具合、船外活動での調査により内部で「金属のカス」が発見されたSARJ(太陽電池パネルが接続されている可動ジョイント)ついては、予定を変更して、4回目の船外活動をこのジョイント部の調査に当てることにした、とのこと。本来、4回目の船外活動ではシャトルの耐熱タイルを軌道上で補修するためのテストなどが行われる予定でしたが、今回は中止、次回以降のフライトに持ち越されます。また、対応を協議するため、船外活動の日程そのものも木曜日の予定を金曜日までずらすとのこと、これによりSTS-120の帰還が一日伸びることになるとのことです。
ただ、このスケジュール変更は太陽電池パネルの不具合が起きる前に発表されたものなので、さらに変更が入る可能性もありそう。
左舷の太陽電池は破れかけていて、右舷の太陽電池は回転機構の不具合で太陽を追えない状態、今のところ深刻な事態にはなっていませんが、かなり不安な状況です。
§ *「はやぶさ」復路第1期軌道変換を完了!
どうやら、順調にフライトを続けている模様。すばらしい。
今年の4月から継続して行われていた第1回目の軌道変換(推力の弱いイオンエンジンなのでとても時間がかかる)を終了、エンジンを止めて慣性飛行に入ったとのこと。また、姿勢制御用のリアクションホイールも止められたようです。ここから先は太陽の光圧で姿勢制御を行いながらフライトを続け、2009年の2月にエンジンとリアクションホイールを再起動。第2回目の軌道変換を行うとのこと。
ほんまに「はやぶさ」はえー子やなあ。
はやぶさにも運用されてる方々にも頭がさがります。「太陽輻射圧を用いたスピン軸制御」って、姿勢が擾乱を受けたときにそれを戻す方向に光圧が働いたりするんでしょうか?って http://www.isas.jaxa.jp/j/mailmaga/backnumber/2007/back152.shtml に書いてありましたね。でもよくわかんなーい @_@
>はやぶさにも運用されてる方々にも頭がさがります。<br>いや全く、すごいチームだと思います。<br><br>>太陽輻射圧を用いたスピン軸制御<br>こういうことかな?<br><br>はやぶさは太陽の周りを公転しているので、スピン安定させると、時間がたつにつれて、太陽に対する相対的な姿勢が徐々に変化していきますよね。で、この向きの変化を、「太陽光圧力の作用軸を重心から逸らすことで生まれる回転運動」で相殺してあげると、衛星本体を太陽に対してある一定の角度に保ち続けられるかもしれません。<br><br>ちょうど月の自転と公転が相殺されて、つねに地球に同じ面を向けているのと同じような感じです。ただ、作用軸のズレを利用するということは、正面は向けられないかもしれませんね。<br><br>なんにしても、そんな運用方法聞いたことないです...