Garbage Collection


2006-12-23

§ *STS-116 Discovry Landing

本日、早朝STS-116がミッションを終えて帰還します。

第1着陸候補地のケネディ宇宙センターと第2候補地のエドワーズ空軍基地の天候が芳しくないため、第3候補地であるホワイトサンズスペースハーバーに着陸する可能性が高いとのこと。NASAの飛行規定では、飛行可能な時間が48時間以下になっている場合は、3カ所の候補地のうち1カ所に着陸することが定められているので、トラブルが無い限り着陸を明日にのばすことはできないことになっています。

ただ、ホワイトサンズは施設が整っていないこと、ケネディ宇宙センターにオービターを回航するのに時間がかかることから、NASAとしては可能な限りケネディ宇宙センターかエドワーズ空軍基地に降ろしたいと考えているはずです。おそらく、ぎりぎりまで天候の推移を見ながら着陸地を判断するということになりそうです。

§ **関連URL

ref. STS-116 打上げ関連URL~

打ち上げのときのリンク集ですが、大半のURLがそのまま使えるはずです。

ref. NASA's Landing Blog - Mission STS-116(NASA)~

NASAの公式着陸ブログ

ref. STS-116 Landing Ground Tracks(NASA)~

STS-116の予定飛行ルート

ref.STS-116 Flight Day 14~

軌道離脱噴射と着陸の時間はこちらを参照してください。着陸予定地と対応する軌道離脱噴射に色がつけてあります。

ref.STS-116 Discovery Mission Timeline : Landing Phase~

着陸までのタイムラインはこちらを。現状では直近のKSCのデータが入っています。

§ **リアルタイム更新

§ ***3:00 JST

最初の予定地であるケネディ宇宙センター(KSC)に着陸することを想定して、軌道離脱の準備が進められています。すでにペイロードベイが閉じられ、コンピューターが軌道上でのOPS-2モードから着陸用のOPS-3に切り替えられました。現在ケネディ宇宙センターは雲がかなり低く、雨が降る可能性があるとのこと。ケネディ宇宙センターへの軌道離脱のGo/No-Go判断は日本時間午前4時29分の予定です。

§ ***4:05 JST

やはり、ケネディ宇宙センターの天候が安定しないようです。この周回での着陸を断念するという決定が下されました。次のチャンスは軌道をもう一周した後のエドワーズ空軍基地への着陸です。軌道離脱のGo/No-Go判断は日本時間午前5時59分の予定。

~

ref.STS-116 Discovery Mission Timeline : Landing Phase~

タイムラインをアップデートしました。

§ ***4:30 JST

エドワーズ空軍基地は晴れているものの横風が規定を超えているとのこと。~

次の周回での着陸のチャンスは以下の通り。

エドワーズ空軍基地(203) : 離脱6:19 →着陸7:20~

ホワイトサンズ試験場(203) : 離脱6:20 →着陸7:20~

ケネディ宇宙センター(203) : 離脱6:26 →着陸7:27

3つの候補地に対する噴射のタイミングにほとんど時間差がないため、どこに着陸するか、あるいはもう一周様子を見るかの判断は、おそらくエドワーズへの着陸のGo/No-Go判断が行われる午前6時以前に下されるはずです。

§ ***5:30 JST

各地ともに天候が若干好転したようです。エドワーズ空軍基地の横風が弱まり、ケネディ宇宙センターも接近しつつあった雨雲が消えたとのこと。ミッションコントロールから宇宙飛行士たちに"fluid loading"を始めるよう指示がありました。

これは大量の飲料(約1リットル)と塩のタブレット摂取して、重力が体に与える影響を最小限に押さえるためのもの。チキンコンソメ、オレンジジュース、水の3種類から選べるんだそうな。どれも1リットルは辛いなあ。

(追記)~

低重力下では、地上にいるときに比べて上半身の水分量が増える。そうすると体が体内の水分量が多すぎると判断して、水分とミネラル分を排出してしまうんだそうな。そのまま地上に戻ると、上半身に集まっていた水分が下半身や腕の方に下がって、体全体で水分とミネラル分が足りなくなる。どうやら、人によっては頭が痛くなったりするらしい。これをなるべく防ぐために、あらかじめ軌道上で水分と塩のタブレットを摂取するというわけ。なるほど。

§ **6:10 JST

エドワーズ空軍基地への着陸は横風が強くなったためNo-Go、この周回ではWhite Sandsへの着陸は見送られました。天候が回復しつつあるケネディ宇宙センターへの着陸を検討中。これがケネディ宇宙センターへ着陸する最後のチャンスです。

§ ***6:21 JST

Go for deorbit burn !~

ケネディ宇宙センターへの着陸にGoが出ました。わーい!~

ref.STS-116 Discovery Mission Timeline : Landing Phase~

タイムラインをアップデートしました。タイムラインは以下の通り。

軌道離脱噴射 6:26~

大気圏突入開始 7:00~

右ロール開始 7:05~

左ロール開始 7:22~

マッハ2.5 7:26 ~

マッハ1.0 7:28~

ファイナルアプローチ開始 7:28~

着陸 7:32

§ ***6:26

Deorbit burn (軌道離脱噴射) 開始

§ ***6:31

"Good burn !" 噴射完了!

§ ***7:00

Entry Interface (再突入開始時間)。これはオービターの高度が400,000フィート(121.9km)を切る地点で、大気圏突入のプロセスの基点となる時間です。そろそろ、宇宙飛行士たちはかすかなGを感じ始めているはず。

§ ***7:05

そろそろ最初の右ロールが始まる時間です。バンク角は60度。これは速度を落とすために4回行われるものの1回めです。

§ ***7:15

現在ディスカバリーは最も機体の温度が高くなる地点を通過中。

§ ***7:21

ディスカバリーは順調に飛行中。すでに地上との直接通信が可能になっています。~

そろそろ最初のロールリバーサルです(右ロールから左ロールへ移行)。

§ ***7:25

ディスカバリーの速度がマッハ2.5まで下がり、気圧などの外部のデータを直接拾い始めました。

§ ***7:27

チェイスプレーンが機体をカメラに捉えたようです。

§ ***ファイナルアプローチ開始

§ ***タッチダウン!!!

§ ***機体停止

おかえりー!おめでとうございます!

いやー、それにしてもケネディ宇宙センターに帰って来れるとは思いませんでした。最後の最後で天気が味方しましたね。ここならシャトルを空輸する必要がありませんから、スケジュールがずれ込んで、次のミッションが遅れることもなさそうです。