Garbage Collection

§ **[sts115] STS-115 打ち上げ24時間延期

Lightning delays Atlantis launch a day(SpaceFlightNow)

アメリカ東部標準時27日に予定されていたスペースシャトル STS-115の打ち上げが、発射台への落雷および打ち上げ予定時間の天候不順のため24時間延期されたようです。

(追記)さらに、29日15時42分に延期されました。下記参照のこと

現地26日の午後、シャトルのいる39B発射台にきわめて強い落雷がありました。雷は避雷針に落ち、電流は基準を下回ったものの、ほんの僅かながら誘導電流がシャトルの電気回路と火工品に電流が流れた形跡があったようです。また、加えて、天気予報も28日、29日のほうがずっといいため、打ち上げの延期が決定された、とのこと。

新しい打ち上げ時間は、28日午後16時4分(日本時間午前5時4分)の予定です。

うん、ぎりぎりで延期するよりずっといいね。あれはがっかりだからなあ、眠いし。

§ **Solid rocket booster tests could be ordered(SpaceFlightNow)

落雷の影響で、固体燃料ロケットブースター(SRB)とオービターの火工品のテストをする必要が出てくるかもしれない、というお話。もしこのテストを行うとすると、打ち上げが水曜日以降まで延期される可能性があるとのこと。

落雷があったとき、オービターの電源は入れられていて状態をチェックすることができたけれど、SRBの電源が落とされていて確認ができなかった。また、トラブル時に機体を爆破するための装置への影響も懸念されていて、これをチェックしようと思うと、燃料電池の液体水素と液体酸素を抜いて、エンジニアが点検用ハッチからシャトルの後部に潜り込まなくちゃいけない。ほいほいとチェックするわけにいかないんだそうな。

不具合が懸念されているのは、打ち上げ時にSRBを点火したり、燃焼の終わったSRBを外部燃料タンクから切り離したりするときに使われる。もし不具合があったりするとそのまま大事故につながりかねない。もう１つは、いわゆる「自爆装置」。これがが働かないまま、機体が人が住んでいる地域に落ちたりしたらとんでもない大惨事になる(かつて中国で、打ち上げに失敗したロケットが付近の集落に墜落して500人を超える死者が出たことがある)。

時間に限りがあるのはわかるけれど、ここは万全を期してほしいなあ。

§ **[sts115] STS-115打ち上げ更に延期。

Launch delayed another day to Tuesday(FlameTranch/FloridaToday)~ やっぱりSRBと「自爆装置」のチェックをするみたい。うんうん。安全第一がよろしいな。~ 打ち上げ予定は最短で現地時間の火曜日、29日の15時42分(日本時間30日午前4時42分)とのこと。~ ※さらに微妙に変更された模様(36分→42分)

§ **[sts115] Monday launch no longer appears possible(SpaceFlightNow)

シャトル打ち上げのタイムリミットに関するお話。まず、上に書いたような理由で現地時間月曜日の打ち上げはなし。で困ったことに週末にフロリダ半島にハリケーン「アーネスト」が上陸する可能性があるそうな。

さて、9月の打ち上げは13日がデッドライン。これ以上遅れると、国際宇宙ステーションとの位置関係で打ち上げ時間が日没後になってしまいます。コロンビア事故を受けて安全確保のために打ち上げ時のシャトルを撮影することが義務づけられているので、13日以降は規定により打ち上げが出来ません。次に打ち上げが可能になるのは11月末。

さらに、STS-115の直後にロシアのソユーズがクルーを国際宇宙ステーションに乗せて行くことになっているので、打ち上げが9月7日より遅れる場合はロシアとのスケジュールの調整が必要になります。

つまり、打ち上げに理想的なのはハリケーンがくる前の今週半ばまでと、ソユーズのスケジュールと被らない来週前半、ということになります。むむむ、なかなか悩ましいですねえ。

(追記)スケジュールについては、Garbage Collection(2006-08-28)のエントリも参照のこと。