2006-03-11
§ *マーズ・リコネッサンス・オービター火星到着
§ ***Mars Reconnaissance Orbiter: Home(NASA/JPL)
NASA公式サイト。
§ ***NASA TV Landing Page(NASA)
NASA-TV中継
§ ***Destination Mars | Mission Status Center(Spaceflight Now)
恒例のSpaceFlightNowのリアルタイム更新
§ ***Mars Reconnaissance Orbiter - Mars Orbit Insertion Events
タイムラインとイベントカウントダウン
§ **リアルタイム更新
現在探査機は順調に飛行中。そろそろ、最初のイベントである燃料タンクの加圧が始まります(5:50)。 加圧を確認(5:51)。コントロールルームで拍手が起きました。「It's easy」とか言ってますね。 軌道投入のための姿勢変更が開始されたことが確認されました(6:10)。これはメインエンジンを使って減速するために、探査機を180度反転させ、ノズルを進行方向に向けるためのものです。探査機は8分ほどかけて反転します。 姿勢変更が終了したことが確認されました(6:20)。探査機は順調に飛行中です。次はいよいよ軌道投入噴射(MOI burn:Mars Orbit Insertion burn)です。 JPL恒例のげんかつぎのピーナッツが回されています。みんなぼりぼり食べてるし...(6:22) 軌道投入噴射が行われたことが確認されました!(6:25) 探査機は順調に減速中、探査機が火星の裏に隠れて通信が途絶するのは約20分後です。 お、公式サイトにMROの速度変化をリアルタイムでアップデートしているページがありますね。これはいいな~ MRO Doppler Plot(NASA/JPL) 探査機が太陽から見て火星の陰に入りました。内部電源に切り替わります(6:45) 探査機が地球から見て火星の陰に入りました。ここから約30分間探査機との通信が途絶します(6:46)。 そろそろ軌道離脱噴射が終わる時間です。ただ、探査機は現在火星の裏側にいて、全くその状態を知ることができません。所定の軌道に乗ったかどうかが分かるのは日本時間7時16分の予定です。うわー、どきどきしてきたよ。 当たり前ですが、速度変化のグラフも途中でデータが途切れてますね。 火星の影から出たときに地球とコンタクトが取れるように、アンテナを地球の方向へ向ける姿勢変更が開始された、はず(6:54)。 ミッションコントロールから探査機に向けてPingが打たれました(7:02)。この信号はちょうど探査機が火星の陰から出たときに火星に届きます。 姿勢変更がそろそろ終わっているはずです(7:13)。 通信回復まであと1分! 信号が届きました!きゃー!おめでとうございます!~ コントロールルームも大騒ぎです。 探査機は予定の軌道に無事乗ったことが確認されました。再びコントロールルーム内に大きな歓声がおこりました。§ マーズ・リコネッサンス・オービターは無事、火星を周回する「楕円軌道」に乗りました。これから何度か火星の上層大気を通過しながら数ヶ月かけて速度を落とし、今年の11月頃、火星上空450kmを回る軌道に入ります。
関係者の皆さん、ほんとうにおめでとうございます。
§ *Good luck peanuts
軌道投入噴射のときにみんなでピーナッツを食べていましたが、この風習がJPLで始まったのは1964年、レンジャー7のミッションの時です。打ち上げの日、それまでの相次ぐミッションの失敗であまりに緊張していたコントロールルームのメンバーを少しでもリラックスさせるために配られたのが最初だとか。
ピーナッツのおかげかどうかはわかないけれど、ミッションは大成功。つづく8号、9号でもピーナッツが配られ、ミッションは成功裏に終わった。逆に、ピーナッツが配られなかったミッションでは、打上げに失敗したり、40日以上にわたって打ち上げが延期されたりと災難続きだったそうな。
以来、JPLでは打ち上げといってはピーナッツを食べ、軌道に乗るぞといってはピーナッツを食べ、着陸だといってはピーナッツを食べているのです。~
ref. JPL 101 (NASA/JPL) ※PDF