Garbage Collection


2005-10-04

§ [clip] Daily Clipping

Message from the NASA Administrator Regarding Space Station and Space Shuttle Comments (SpaceRef)
「シャトルは間違っていた発言」に対するグリフィン長官の釈明。一言でいえば「そんなつもりで言ったんじゃありません、お騒がせしてごめんなさい」という内容。よしよし。
「ロシアにいっていて返事が遅れてごめんなさい。あの答えは、記者からの「シャトル計画に間違いがあったとすれば?」という問いに対して答えたものでシャトル計画を否定するものじゃないし、記事中にある"mistake"や"blunder"という単語は答えの中でも使っていない。記事は皮肉めいた内容になっているけど、あのときの議論の要点をはずして書いてあるよ」だそうな。
まあ、そんなことだろうとは思ったけれど、でもやっぱりちょっと迂闊じゃなかろうか?おそらく彼は「シャトル計画に間違いがあったとすれば?」という記者の問いを否定せずに、自分の意見を述べたんじゃないかと思う。手馴れたスポークスマンなら、記者が何を狙っているかを見抜いて、まず「シャトル計画そのものは間違っていません。ただし...」と答えたはず。グリフィンさんの言動を見ていると、なんとなくまだマスコミ慣れしていない感じがするなあ。
「はやぶさ」の姿勢制御装置(リアクションホイール)の不具合について (JAXA)
3機ある「はやぶさ」の姿勢制御用のリアクションホイールのうち1機に不具合が発生したらしい。がーん。既に故障で1機止まっているので、残りはあと1機。そもそも3機ないとうまく姿勢制御できないところをどうにか2機で運用していた。もちろんロケットを吹かせばホイールなしでも姿勢制御はできるけれど、そんなに沢山燃料は積んでない。直ってくれ〜!
追記) 「はやぶさ」のホームポジション到着と現在の探査機の状況について (JAXA)
発表資料が公開されました。「小惑星近傍での運用には支障がない」とのこと。現在運用チームは燃料を節約する方法を検討中らしい。とりあえずは安心というとこかな。でもこの書き方だと、小惑星近傍じゃない場合は支障があるのか?という当然の疑問が...
Space Tourist and New Crew Arrive at the Space Station (UniverseToday)
第12次遠征隊クルーと短期滞在のオルセンさんが無事ISSに到着。おめでとうございます。
Tenth Planet Has a Moon (SpaceRef)
この間、第10番惑星か?と話題になった惑星状天体Xenaに月があった、というお話。まあ、冥王星より大きいなら月ぐらいあってもおかしくない。もちろん、衛星のあるなしは、その天体が惑星かどうかとはまったく関係がない。だって、水星や金星にも衛星はないからね。
Keck Can Turn Down Starlight to See Planetary Disks (UniverseToday)
ケック望遠鏡が、太陽系外の惑星系を直接観測するための新しい手法の実験に成功と言うお話。 この手の観測で一番問題になるのは、その惑星系の主星が明るすぎること。この主星の光をどうにかしないと、その周りの惑星やガス円盤が見えない。これまでは、主星の部分にだけ巧妙にマスクをかけるという方法が一般的だったけれど(すばる望遠鏡のCIAOはこの方法)、今回実験に成功したのは光の干渉を利用して星の光を減少させる方法。
音で言えば、最近はやりのノイズキャンセル機能付きヘッドホンと似たような理屈。KECK望遠鏡は10m級の巨大望遠鏡が二つ一組になっているんだけれど。この両者の望遠鏡で目標の惑星系を捕らえて、その2つの光をうまく重ねてあげると、中心星の光だけが打ち消しあって光が弱まる。こう書くと簡単みたいだけど、実はものすごく大変なのだ。
ちゃんと説明するとものすごく長くなるので簡単に書こう。二つの望遠鏡が離れていると、光の波を受け取るタイミングにずれがが生じてしまう。このずれを解消するために、早く到着した方の光の経路を長く取ってタイミングを合わせてあげる必要があるんだけど、この経路の誤差の許容範囲はもちろん光の1波長ぶんよりも小さい。しかも、この経路は地球の自転に合わせて長さをつねに調節し続けなくちゃいけない。つまり、リアルタイムに、ミクロン単位で、常に変化し続ける光の経路の長さをコントロールしなくちゃいけないわけです。ね、大変そうでしょ。
DARPA Grand Challenge 2005
DARPA Grand Challenge 2005の予選がすごいことになっている。
9/27からカルフォルニアスピードウェイで最終予選が行われているチキチキロボットカーレースこと『DARPA Grand Challenge 2005』3回目の走行を終えた時点で、最終予選参加43チーム中、22チームが少なくとも1度ゴールまで到達。上位チームにいたっては3回とも成功、2.5マイル強のコースに対してタイムが10分を切るという記録が...すごい!だって、去年は予選コースを走りきったのはたったの3台だったんだから。最終的なリザルトはまだ出ていないけれど、10/8の本戦もかなり期待できそう。わくわく!
参考)DARPA Grand Challenge 2005 (GarbageCollection)