2005-06-07
§ DARPA Grand Challenge 2005
昨年も行われた、米国国防省研究開発部門DARPAが主催する完全自立型ロボットカーによる自動車レース『DARPA Grand Challenge』が今年も行われます。優勝賞金は去年の賞金が持ち越され200万ドルになっています。つい先日、5/2?5/15に掛けて行われた、各チームが実際にデモンストレーションを行うサイトビジットの結果を受けて、エントリーした118台からセミファイナリスト40台が選ばれました。今後、出場チームは9/27?10/6にカルフォルニアスピードウェイで行われるセミファイナルで20チームに絞られます。
最終レースは10/8 LAとラスベガスを結ぶ約250kmの「とあるルート」を使って行われます。詳細なコースはレース当日2時間前に発表され、事前にコースをプログラムしたり、試走することはできません。コースは砂漠などの荒地を含み、単なるナビゲーションだけでなく障害物の回避やトラブルに対するリカバリー能力などかなり高度な技術を必要とします。このコースを10時間以内に、外部からのコントロールがまったくない状態で走破するのがレースの最終目的です。去年は全車ゴールに達することなくリタイア。トップの成績のカーネギーメロン大のチームもたった12kmしか走れませんでした。
ちなみに、参加資格は「チームリーダーが21歳以上で大会当日に米国国籍を持っていること」、逆に言えば、チームリーダーがこの条件を満たしていれば、海外国籍の人間でも参加が可能ということです。
※上記サイトは、特定のIPないしドメインからのアクセスをどうやらアジア方面のIPアドレスを弾いているようです(プロバイダからのアクセスが蹴られるようです)。どうしても閲覧したい方は海外設置のプロキシサーバを利用してください。
優勝候補はやっぱり去年の優勝車カーネギーメロン大のRed Teamでしょうか、今年は出場車両を2台に増やしてやる気満々です。一方去年2番手のSciAutonicsは台数を減らし1台での出場ですね。去年話題をさらったロボットバイクBlue Team、現役高校生チームPalos Verdes High School Road Warriorsも健在です。
新規出場では、なんと言ってもロボット研究のもうひとつの雄、スタンフォード大のStanford Racing Teamが要注目ですね。
去年のファイナリストのサイトを見る限りでは、各チームとも相当レベルを上げているような感じです。今年はどこまで行くでしょうか?
主催者の素性を見れば分かるように、このレースは軍事技術の基礎研究の一部として位置づけられています。コンペティションで技術競争を促進し、軍用目的で利用できる技術の芽を育てることが本来の目的、という感じでしょうか。ただ、DARPAのフィールドは軍事に直結した技術というよりも基礎技術や将来技術開発が主で、民間の研究機関や大学などともかなり密接な協力関係を持っています。そうそう、インターネットの原型になったといわれるARPANETを作ったARPAは今のDARPAの前身です。
§ DARPA Grand Challenge 2005 セミファイナル出場者公式サイトリスト
括弧がついているのが昨年のファイナリスト、括弧内は最終順位
Axion Racing(6)
Blue Team(15)
CIMAR(9)
Gray Team メンバーの中心はThe Gray Insurance Companyのオーナー
Intelligent Vehicle Safety Technologies I
Palos Verdes High School Road Warriors(10)
Red Team (1) 去年は一台のみ出場
Red Team Too (1)
SciAutonics/Auburn Engineering(2)(10) 去年は2台出場
Team Caltech(3)
Team DAD(4)
Team ENSCO(8)
Team TerraMax(11)
Team UCF(16)
Terra Engineering (13)
Virginia Tech Grand Challenge Team(5) 去年は一台のみ出場
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