2005-01-27
§ [clip] Daily Clipping
SMART-1's first images from the Moon (ESA)
2004年11月15日に月の軌道に乗り、徐々に高度を落としながら観測の準備をしていたSMART-1が、予定していた地表から300km?3000kmを回る楕円軌道に到達。最初の月の表面の画像を送信してきました。本格的な観測はこれからですが、月の軌道上から観測を行うのは、1998?1999年の年のルナプロスペクター以来です。ルナプロスペクターは月に大量の水(氷)が存在する可能性を示唆するデータを送ってきました。次は何が見つかるんでしょうか?報告が楽しみですねえ。
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Antigravity has feet of clay (Nature)
ESAは2001から重力制御技術に関する研究評価を行ってきたけれど、「もし仮に重力制御が可能だったとしても、宇宙船を飛ばす方法としては役に立たないので研究するに値しない」とする報告書が提出されたとのこと。えー、そうなの?
報告書が公開されていたのでざっと読んでみたけれど、つまり「今研究されている方法は、宇宙船を飛ばすにはあまりに効率が悪く、お金をかけて研究するほどのものじゃないよ」ということみたい。
以下、簡単に要約部分を訳してみた(ちょっと意訳)。
「重力を遮断する」とか、「重力の方向を変える」と称する研究は、みんな口をそろえて「宇宙船の推進方法に革命が起きる!」なんて言っているよね。ちょっと調べてみたんだけど、もし百歩譲って今考えている方法で重力がコントロールできるとしても、どいつもこいつも推進方法にするにはあまりにパワーが小さくて「革命」なんてチャンチャラおかしい。それにねえ、みんな大雑把過ぎるよ。(未来の、じゃなくて)今の物理学から考えて一番近道に見えるやつだって、ぜんぜんお話ににならないんだもの。意味なーし!
Hypothecial Gravity Control and Possible Influence on Space Propulsion (M. Tajmar, O. Bertolami)
この報告書、すごく面白い。