2009-02-14
§ [clip] Shuttle Discovery launch postponed once again (Spaceflight Now)
STS-119の打ち上げはさらに延期されたようです。バルブの不具合についての調査が十分に済んでいない、というのが延期の理由。現在の予定は最短で現地時間27日。具体的な日程は20日の委員会で決定されるとのこと。~
ref. Garbage Collection(2009-02-11)
懸念されているのはバルブそのものの損傷だけでなく、その破片によって周囲の機器や配管が破損することのようです。
不具合を起こしたバルブは外部燃料タンクの内圧を適正に保つためのもの。もしバルブが飛行中に問題を起こし、タンク内の圧力が下がるとエンジンが停止する危険があり、逆に内圧が高まりすぎればリリーフバルブから生の水素ガスが放出されてしまい、爆発などの危険が高まります。また、不具合を起こしたバルブの周辺には燃料の供給に関連した機器や配管が集中しており、バルブの破片がそれらの機器や配管を破壊すれば重大な事故に繋がる可能性もあります。
調査チームは実際のバルブと同じものを使ってのテストとコンピューターによるシミュレーションモデルの両方で解析を進めているとのこと。おそらく、打ち上げ時の振動やバルブに高圧がかかった状態を再現するだけでなく、当該のバルブが破損した場合の周囲への影響も鑑みなければならないため、非常に複雑なテストとシミュレーションが必要になっているんでしょうね。
§ (続報)イリジウム衛星とロシアのコスモス衛星が軌道上で衝突
そろそろ軌道工学の専門家の方々の解析結果が出始めているようです。~
ref.ごんざぶログ: Iridium 33 と Cosmos 2251 の衝突(via. ネタ帳 - Space Fighter Now)~
ref. SpaceDebris/OrbitalAnalysis - SSDL~
ref.Iridium 33 and Cosmos 2251 Satellite Collision - Analytical Graphics, Inc.
理屈で大丈夫と分かっていても、プロの結果と自分の計算結果が一致しているとホッとしますねえ*1。~
ref. Garbage Collection(2009-02-12)
*1 おそらく同じデータと同じアルゴリズムを使っているので、結果が一致して当たり前なんですが...