2009-01-16
§ [clip] NASA - Martian Methane Reveals the Red Planet is not a Dead Planet(NASA)
火星の大気中にメタンが存在することがほぼ確定的になった、というお話。うわぉ!メタンは一般的に火山などの地殻活動か生命によって生み出されるガスです。つまりこれは、火星には今も「地殻活動」か「生命」が存在する可能性がある、ということ。きゃー!
実は、火星の大気中にメタンが存在している可能性については以前から指摘されていました。2003年から2004年にかけて、地上からの観測と火星の軌道を周回するマーズエクスプレスからメタンが観測されています。ただし、これは地球の大気の影響や観測機器の限界などから確定的なものとはいえませんでした。
今回の研究では地上からの観測が行われましたが、火星の表面から反射してくる光の波長が火星と地球の相対的な動きによるドップラー効果*1でごくわずかにずれることを利用して、地球の大気内のメタンと火星表面のメタンを見分けることに成功したとのこと。って簡単そうに書いてますが、これはものすごーく精密な観測をしないと検出できないぐらい極々小さなずれです。すげー!
今のところ、まだこのメタンが何に由来するものかはよく分かりませんが、これまで「死んだ惑星」と考えられてきた火星の地下で何かが起きている可能性が濃厚になってきました。もしかしたら、ひょっとすると、生命の存在の可能性も...いやー、これは楽しみですねえ。
*1 救急車のサイレンが向かってくるときと遠ざかって行く時とで変化して聞こえる、あれです。