2007-06-11
§ *[sts117] STS-117、ISSにドッキング & 機体表面に異常発見
STS-117は、アメリカ東部標準時10日15時38分(日本時間11日4時38分)、予定通りISSにドッキングしました。まずは一安心。これから7日間に渡ってISSの組立作業を行います。予定通りならISSとSTSの切り離しは日本時間の18日0時31分、帰還が20日の午前3時44分の予定です。
ただ、ドッキング前日に行われた機体表面の検査で、機体表面を覆っているサーマルブランケットがはみ出しているのが発見された、とのこと。トラブルが見つかったのは左側の軌道変更システム(Orbital Maneuvering System:OMS)の上(垂直尾翼の付け根左側のの膨らんだ部分)です。どのように対処するかはまだ検討中。もしかしたら、機体の補修作業が入ってスケジュールが変更になるかもしれませんね。~
ref.NASA pleased with tank; shuttle blanket examined (Spaceflight Now)~
ref.NASA - STS-117 Mission Status Briefing Graphics (NASA)
サーマルブランケットというのは、簡単に言えば耐熱性の「布」です。シャトルは全面がタイルで覆われているわけではなく、温度が余り上がらない部分については、こうした耐熱性の布でカバーされています。機体の上部は主翼や胴体の陰になるので、大抵これです。
今回剥離したのがサーマルブランケットだったということは、この部分はさほど温度は上がらない部分だという事です。プレスカンファレンスでは、このような「めくれ」が過去にも起きていたことが示されたようです。そうそう、STS-1、シャトルの最初のフライトではこの部分の耐熱タイルが何枚かはがれたまま大気圏突入したりしてましたね。まあ、そんなに深刻な事態じゃなさそうです。
ただ、コロンビア事故のこともありますから、そのまま放置して帰還するのは対外的にもまた「安全軽視」という批判を受けかねません。今回も何らかの対処をすることになるんじゃないでしょうか。この間研究しているフライト中の補修作業を実地でテストしてみるいいチャンスだし。
(追記)~
あ、やっぱり直す方向で検討中みたい。~
ref.Shannon leaning toward spacewalk repair of blanket(Spaceflight Now)
§ *[sts117] STS-117 Atlantis Mission Timeline : Flight Day 4
今夜は第一回目の船外活動です。今日の作業はちょっとややこしくて、宇宙飛行士たちが船外活動の準備をしている間に、ロボットアームを使って今回積んでいったS3/S4トラスをISSに接続。その後、船外活動でこのS3/S4の起動の準備と、S3/S4に接続されている太陽電池パネルの展開準備を行います。~
ref.第1回船外活動: 国際宇宙ステーションの組立フライト 13A(STS-117)(JAXA)
S3/S4トラスの接続作業は日本時間12日午前0時38分から、船外活動の開始は午前3時58分の予定です。あいかわらず社会人には厳しいスケジュールですねえ。