Garbage Collection


2007-01-26

§ *Daily Clipping

ちょっとやり方を変えてみる。

§ **しんかい6500が、青色の熱水を噴き出すチムニー「ブルースモーカー」を発見

海洋開発機構(JAMSTEC)のしんかい6500が沖縄トラフ深海にて、青色の熱水噴出現象(チムニー)を世界で始めて発見。これまで無色の「クリアスモーカー」、黒色の「ブラックスモーカー」、白色の「ホワイトスモーカー」は確認されていたが、「ブルースモーカー」が確認されたのはこれが始めて。~

ref.沖縄トラフ深海底下において新たな熱水噴出現象〜世界で初めて「ブルースモーカー」を発見〜(JAMSTEC)

§ **「なによりも白い」甲虫が発見された

University of ExeterのPete Vukusicが率いる研究チームは、南米に住むCyphochilusという種類の甲虫が、これまで自然界で発見されたいかなる材質よりも白いことを明らかにした。これは体表面の数ミクロンの構造によって生み出された「構造色」によるもの。~

ref.Bright white beetle dazzles scientists (University of Exeter Press Release)~

ref.White beetle dazzles scientists(BBC)

おぉ!これは白い!まるで絵の具を塗ったみたい。

「構造色」というのは、物体の表面ないし内部の光の波長に近いスケールの微細な構造によって、反射される光に干渉が起こって色がついて見える現象。身近なところでは、CDの表面やシャボン玉の虹色がこれに当たる。見る角度や光の当たり方で色彩が変化するのは、大抵この構造色によるもの。ちなみに、空が青いのも、夕焼けが赤いのも、虹が虹色しているのも、みーんな構造色。一方、普通の顔料や染料などの色素は、ある特定の波長以外の光を吸収してしまうために、色がついて見える。

ただし、「白」というのは特殊な色で、吸収する波長に偏りがなく、全ての光を均等に反射するから白く見える。その意味では白と言う色はもともと構造色に近い理屈で色が出ているということになる。

じゃあこの甲虫の白は?というと、どうやら表面が「半端じゃなくランダム」な構造で覆われているために、とても純粋な白が出ている、ということみたい。人工的にこのレベルの白を作り出すことは今の技術でも可能だけれど、こんなに薄く作ることは出来ないそうな。

§ *Topics - January 2007 (The Hitch Hiker's Guide to Science)

h2gsに「今月のサイエンスニュース」のページを設置。~

スタイルを変えた理由の一つは、このページとの連携を取るため。