2005-04-18
§ [clip] Daily Clipping
NASA Launches DART Spacecraft to Demonstrate Automated Rendezvous Capability (SpaceRef)
NASAは地上からのコントロール無しで、自立的にターゲットとランデブーを行う実験衛星を打ち上げました(これは先日紹介したXSS-11とは別の衛星)。
NASA Tracks Navigation Errors, Fuel Shortage in DART Rendezvous Mission (SPACE.COM)
が、うまくいきませんでした。どうやら、ガス欠だったみたい。くぅー、残念。ミッションコントロールでは、燃料タンクが本当に空っぽになる前に軌道を変更。10年以内に大気圏に突入する軌道に乗せられたそうです。
DARTは実験機ですから、打上げの失敗ならともかく、「失敗→成果なし」ではありません。うまくいかなかったということは、予想外の何かかが起きていたということです。その原因が分かれば次はもっとうまくいくでしょう。それでいいんです。
Fear of reprisals - NASA LANGLEY PILOTS STRUGGLE WITH SAFETY VERSUS SILENCE (Daily Press)
NASAは本当に変わったのか?というお話。NASAの中にはまだテストする機体の安全性について議論するのがはばかられる風潮があるかもしれないそうな。うーむ。
ただ、注意すべきはこのお話の中心になっているGerry Brown氏が首を切られたのは2年前。これはコロンビア事故による改革の前です。彼は「まだ変わってないよ」と主張していますが、本当のところはこの記事からはあまり分かりません。ただ、人の気持ちというのは早々変わるものじゃないでしょう。仕組みはともかく「安全を問題にすると首を切られるかも」という恐怖感はもしかしたら抜けていないかもしれません。
Future spacecraft to carry 'black boxes' (NewScientist)
ロケットや宇宙船に、飛行中のデータを記録し、再突入にも耐えられるカーボンファイバーで覆われた「ブラックボックス」を積もう、というお話。賛成!このブラックボックスは30cm四方で1kg。1gでも軽くしたいロケットにとってはそれなりのコストだけれど、コロンビア事故で、オンボードの記録があれだけ事故原因の解明に役立ったことを考えれば、払う価値のあるコストだと思います。